地震の時に、家具の扉や引き出しが開いて、食器や本が飛び出してくると怪我や避難時の障害になってとても危険です。そんな時に備えておくのが飛び出し防止グッズの「耐震ラッチ」。今回は、飛び出し防止グッズの選び方、おすすめアイテムをご紹介いたします。
耐震ラッチってなに?

耐震ラッチは、収納家具の扉に取り付ける地震対策グッズで、地震の揺れで扉が開かないようにする金具・パーツで、戸棚から収納物の飛び出しを防止します。特にお皿やコップなど、陶器やガラス製の割れやすい食器をしまう食器棚や高所に設置される吊り戸棚には必須のアイテムです。耐震ラッチの多くは、収納内部・扉の内側に設置するため、インテリアを損なわないのもメリットの一つです。

デメリットとしては、収納物にぶつかって傷つけたり邪魔になることもあるため、その場合は外付けタイプにするか、コンパクトなものを選びましょう。
耐震ラッチの選び方
扉の素材(取付方法)
耐震ラッチは、主にビス(小さいネジ)で固定するタイプと粘着テープで張り付けるタイプがあります。木製の家具の場合には、ビスで固定するタイプがおすすめ。ビス止めであれば、しっかり固定できるので安定感があります。ガラス製や金属製、賃貸の備え付けの家具など、穴あけができない場合には、粘着テープで張り付けるタイプを選びましょう。
扉の種類
耐震ラッチは、開き扉用の商品が多いですが、引き戸や引き出し用も最近では登場しています。扉の種類によって取り付けられる商品が異なりますので、取り付けたい扉の種類に対応しているかの確認を必ずしましょう。また開き扉には、本体の外側にあるアウトセット扉と、本体の枠内に収まるインセット扉があり、それぞれ選ぶ商品が変わる場合がありますので注意が必要です。
対応している商品が見つからない場合は、引き出しストッパーや折り曲げ・長さ調整ができる耐震ベルトなどを活用する方法も検討してみましょう。
ロック方法
耐震ラッチは、一定以上の揺れを感知すると自動的に扉をロックする「揺れ感知タイプ」と普段からロックした状態で、開けるときは自分でストッパーを外すタイプがあります。自分でストッパーを外すタイプは、主にプッシュラッチやレバーラッチなどの扉の開け閉めと連動するタイプと、外付けで開け閉めの時は扉と別々に自分でロックを解除する手動解除タイプがあります。それぞれのロック方法の特徴をご紹介いたしますので、参考にしてみてください。
よく使う場所なら「揺れ感知タイプ」
頻繁に開け閉めをする場所であれば、普段はロックがかからず開け閉めできる「揺れ感知タイプ」がおすすめ。震度4~5以上の揺れでロックがかかるタイプがスタンダードで、揺れを感知したときだけロックがかかり、自動でロック解除される商品も多いため、利便性も損なわずに地震対策が可能です。
子供やペットのいたずら防止もしたいなら「手動解除タイプ」
「手動解除タイプ」は、主に収納家具の扉上部または下部に外付けする耐震ラッチで、普段はロックした状態で、開けるときはボタンなどでロックを解除するタイプが多いです。好きなタイミングで開け閉めできるので、幼児や室内飼いのペットがいたずらして開けてしまうことも防止できます。
ロック忘れを防止したいなら「プッシュラッチ・レバーラッチ」
ワンアクションでロックを解除するプッシュラッチやレバーラッチは、扉を閉めるだけでロックされるため、ロック忘れを防止したい場合におすすめです。
プッシュラッチは、扉を押しこんでロックを解除するタイプで、壊れにくく丈夫なラッチです。レバーラッチは、吊戸棚などでよく使われるタイプで、主に扉下部に設置し、ラッチのレバーを引くことでロックを解除します。どちらも開け閉めしやすく、扉を一旦閉めれば常にロックがかかった状態になるため、不意に扉が開いてしまうこともなく安心できます。
後付けできるおすすめ耐震ラッチ
杉田エース ムラコシ精工 パーフェクトロック PF-023 2個入り ホワイト
スガツネ工業 ランプ印(Lamp) プッシュラッチ MC-37F
ノムラテック 食器棚用耐震ロック スーパーひらかんゾー N-2136
和気産業 耐震ラッチ 引き出し用 KSL-DR1
和気産業 開き戸ロック スタンダードタイプ 1個入 TSL-001

アイリスオーヤマ 扉ひらき防止ストッパー JTS-12
耐震ラッチ以外にも地震対策はしっかり準備しましょう。
耐震ラッチには安全基準などがないため、地震の際に必ず効果を発揮するとは限りません。耐震ラッチは地震対策の補助器具として活用し、突っ張り棒やストッパーなどの転倒防止グッズなども合わせて地震対策の準備を