使わない時はコンパクトに畳んで収納できる折りたたみマットレス。日常的に寝室で使うだけでなく、来客用や車中泊用など様々なシーンでも活用できる便利な寝具です。今回、折りたたみマットレスの選び方をご紹介しながら、おすすめアイテムを厳選してお届けします。
最大の特徴は、使い勝手の良さ
折りたたみマットレスは、フローリングや畳の上に直接敷いて普段使いする以外に、コンパクトに収納できる折りたたみベッドと組み合わせたり、車中泊や来客用として普段はしまっておくなど、さまざまな場面で活用されています。また、軽くて薄型のため天日干しの際の上げ下ろしも簡単で、落下防止柵を超える心配も少ないことから、ロフトベッドや二段ベッド、システムベッド用としてもよく利用されています。
そして、マットレスには、寝汗などによる湿気がこもりやすく、定期的に立てて換気をする必要があります。折りたたみできない一般的なマットレスの場合、大きくて重いため、一度設置すると大人の男性でも動かすのは一苦労。その点、折りたたみマットレスは、普通のマットレスより軽く、分割できるタイプもあるため、縦置きや立てかけしやすく、干すのも簡単で衛生的に使えます。
また、普通のマットレスの場合、ワンルームなどの狭いお部屋ではスペースも圧迫してしまいますが、折りたたみマットレスは、6つ折りなど非常にコンパクトにできるタイプもあるため、狭い部屋でも使いやすいのが特長です。
折りたたみマットレスの選び方
種類によって寝心地は大きく変わる
折りたたみマットレスの種類は、ウレタンマットレスからスプリングマットレス、パームマットレスなど多くの種類があり、その種類によって寝心地は大きく変わります。種類とそれぞれの特徴を簡単にまとめると以下の通りになります。
ボンネルコイル
ボンネルコイルマットレスは、内部の金属バネ(コイルスプリング)を連結させて1枚にしたマットレスです。「面で体を支える」仕組みで、しっかりとした硬めの寝心地なのが特長で、寝返りがしやすく、耐久性に優れているのがメリットです。また、通気性がよく、湿気がこもりにくいのもポイントの一つです。デメリットとしては、金属バネを使用しているので重いこと、コイルが連結されているため、ギシギシ音がしたり、二人で寝ると横揺れが大きかったりします。
ポケットコイル
ポケットコイルマットレスは、内部のバネが一つ一つ布のポケットに包まれて並べられている構造のマットレスです。「点で体を支える」仕組みで、それぞれのコイルが独立して動くため、耐圧分散性に優れ、ボンネルよりも柔らかい寝心地です。体のラインに応じて柔軟にフィットし、寝姿勢が自然に保ちやすいのもポイントです。デメリットとしては、一般的にボンネルよりもコイル数が多く、重量がかなりあるため移動が大変です。また、価格もボンネルに比べ高くで、品質に応じて高価格になる傾向です。
高反発ウレタン
高反発マットレスは、ウレタンマットレスの中でも、身体をしっかりと支える反発力が高い素材を使用したマットレスのことです。体が沈み込みすぎず、程よい硬さの寝心地です。適度に体を持ち上げてくれるため、寝返りも打ちやすく、スプリングマットレスよりも軽いのがポイントです。また、腰の沈み込みがにくいため、腰痛で悩んでいる人に向いています。
ただ、反発力が高すぎる場合、人によって(体重が軽い人など)は疲れる、もしくは痛いと感じるケースもあります。また、ウレタンマットレスなので、通気性はあまりよくなく、スプリングマットレスより耐久性が劣るためへたりやすくなります。
高反発ファイバー
高反発ファイバーマットレスは、ポリエチレンなどの合成繊維を三次元的に絡ませて作られた中材を使用したマットレスです。スポーツ選手が遠征先へ携帯するマットレスとして知っている方も多いかもしれません。体が沈み込みすぎず、程よい硬さの寝心地で、寝返りも打ちやすく、何よりも通気性がよく、軽いのが特長です。寝心地を変えるトッパーとしても使えます。また、水洗いができるタイプも多く、お手入れも簡単です。ただ、へたりやすく、冬場は寒さを感じる場合があることと、高価格帯の商品が多いです。
低反発ウレタン
低反発マットレスは、低反発ウレタンフォームを使用したマットレスで、体圧分散性に非常に優れた「やわらかめの寝心地」が特長。柔らかく体にフィットするため、包み込まれる感覚があります。体重が軽い方や、横向き寝の多い方向きのマットレスで、高反発やスプリングマットレスで、硬い・痛いなど感じる場合は、低反発が向いているかもしれません。一方で、腰など一部が沈み込んで寝姿勢が保ちにくくなったり、寝返りが打ちづらい、湿気がこもりやすいので夏場は熱いと感じる場合があります。
パーム
パームマットレスは、天然素材のココナッツ繊維をゴムラテックスや天然樹脂で固めた芯材を使用したマットレスです。体が沈みにくく、非常にしっかりした硬めの寝心地。通気性がよく、価格もリーズナブル、自然素材なので、化学繊維や金属バネが苦手な方も安心して使えます。寝返りが多い子供用のマットレスとしてもよく使われます。ただ、クッション性が少なく耐圧分散性はあまり期待できず、安価なものは品質にムラがあったり、劣化しやすいケースもあります。
あくまで目安ではありますが、身体が大きい方は硬め、小さい方は柔らかめ、肩や腰回りなどの骨格がしっかりされている方は体圧分散性が優れているもの、寝汗をよくかく方は通気性に優れたものを選ぶのがおすすめです。マットレスの種類は、使う方によって向き不向きが大きく左右されます。使う方の身体の大きさやBMI、骨格、寝汗の量などをよく考慮して選びましょう。
折りたたむタイプは収納しやすさと寝心地の優先順位で選ぶ
折りたたみマットレスは、折り目のあるタイプと一枚ものをバンドで固定して折りたたむタイプがあります。
折り目があるタイプは、折りたたみがしやすく、日常的にマットレスを干したり、移動したりする方におすすめ。また、種類も豊富で、スプリング系マットレス(ボンネルコイル/ポケットコイル)やソファに変形できるタイプもあるのがポイントです。ただ、折り目部分が弱いため、耐久性が低く、圧力がかかると沈み込みがちで、マットレスとしての寝心地はマイナス、寝ている時に気になったりすることもあります。
バンド固定タイプは、1枚物(折り目のない)マットレスをバンドで固定し、折りたたむマットレスです。マットレスのどの位置でも寝心地が変わらないのがポイントです。その反面、折りたたみはしにくく、バンドで止めるのにはある程度力が必要なので大変だと思う方もいます。毎日のようにマットレスを収納することを考えている場合は、その点も考慮して購入しましょう。
おすすめ折りたたみマットレス
マニフレックス 高反発三つ折りマットレス メッシュ・ウィング シングル
高反発マットレスの有名ブランド「マニフレックス」の三つ折りマットレスで日本限定タイプ。独自開発の高反発フォーム・エリオセルを使用し、適度な硬さと弾力で体との隙間にフィットして寝姿勢をキープします。取っ手付きで押し入れの出し入れも楽々。
フランスベッド 折りたたみスプリングマットレス フォールドエアー FD-PRE01 シングル
有名家具メーカー「フランスベッド」の折りたたみマットレス。一本の鋼線を連続して編み上げるフランスベッド独自の高密度連続スプリングマットレスで、珍しいバンドで三つ折りに折りたためるタイプ。日本人の体形に合わせて作られ、しっかりとした寝心地で耐久性と通気性も合わせ持った一品です。
テンピュール(Tempur) イーズ フトン 折りたたみマットレス 厚み6cm シングル
低反発マットレスの老舗ブランド「テンピュール」のマットレスの中でも最も軽い折りたたみマットレス。日本の空間、環境に合わせて開発された薄型マットレス「テンピュール フトン」。テンピュール素材(低反発)と通気性の良いプロファイルウレタンを組み合わせたマットレスです。厚み6cmの薄型なので畳や床、ロフトベッド用などにもおすすめのマットレスです。
西川 高反発 敷布団 マットレス AiR エアー 厚さ8cm
日本の老舗寝具メーカー、西川(東京西川)の人気マットレスシリーズ「AiR」。こちらの「エアー01」は、シリーズ最軽量で折り畳み可能なマットレスです。特殊立体波形凹凸構造が「体圧分散」「寝姿勢保持」の二つの機能を高め、快眠をサポートしてくれます。
エアウィーヴ スマート Z01 高反発 3つ折りマットレス
高反発マットレスの人気ブランド「エアウィーヴ」の三つ折りマットレス。寝返りしやすく、適度な反発力で、蒸れにくい、床でも畳でも使える厚さ9cmの折り畳みマットレスです。頭、腰、足部分の三分割になっていて中材の入れ替えが可能なので、より長く使えます。
アイリスオーヤマ 4WAYSソファマットレス 硬め 高反発
昼間はゆったりカウチソファーやフロアソファとして、夜寝るときはマットレスや枕付ベッドとして、4通りの使い方ができる折りたたみマットレス。狭いお部屋や一人暮らしのお部屋向けのアイテムです。
三つ折り 折りたたみ ポケットコイル マットレス ZH133P3 シングル
ベッド専門店「ベッド&マットレス」の折りたたみマットレス。厚さ17cmと十分な厚さを備えたポケットコイルマットレスで、体圧分散性や優しい寝心地はそのままでリーズナブル。コスパがとてもいい一品です。
SLEEPY 2つ折りパームマットレス シングル
防ダニ・防カビ効果のある天然パームココナッツ繊維を使用した二つ折りパームマットレス。通気性・通水性がよく、寝汗の多い方におすすめ。軽量なのでロフトベッドや二段ベッドでもよく使われます。セミシングルからキングサイズまで勢ぞろい。