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【違いと特徴は?】クッカー(コッヘル)・飯ごう(メスティン)・シェラカップそれぞれ解説

source:Amazon.co.jp キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG)

アウトドア用の調理道具は普段聞きなれない用語も多く、何がどんな用途で使われるか初心者には分かりづらいですよね。今回は、中でも違いが分かりにくい「クッカー」「コッヘル」「飯ごう」「メスティン」「シェラカップ」それぞれの違いと特徴を解説いたします。

どれも調理道具と食器を兼ねる機能性

source:Amazon.co.jp スノーピーク(snow peak)

まずザックリこれらの特徴を挙げると、そのどれもが「調理道具」として、「食器」として使える機能を兼ね備えていることが一番の特徴です。それぞれ得手不得手はあるものの、「調理」と「食器」の2つの機能を兼ねることで、登山やキャンプに携帯する荷物を減らすことができ、持ち運ぶ際の負担を減らし、パッキングも楽に行えるようにしています。

クッカー・コッヘルは呼び方違いの同じもの

クッカーは何となくわかるけど、コッヘルってなんぞや?と思う方も多いかと思いますが、クッカー、コッヘルともにキャンプや登山などのアウトドアで使用する小型の携帯用料理道具のことを指し、英語でクッカー(Cooker)、ドイツ語でコッヘル、コッハー(Kocher)と呼びます。クッカー自体は、名称の範囲が広いので多種多様なタイプの製品がこれに含まれます。

クッカーは食器にもなる調理道具

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クッカーは主にアルミ、チタン、ステンレスを素材に製造されており、安価なアルミ製が多く次点でチタン製、形状は丸型と四角型(スクエア型)があります。また多くはハンドル(取っ手)が折りたたみ可能で、鍋やポット状の容器と皿やフライパン代わりになるフタ状の容器(もしくはただのフタ)が置けるデザインになっています。同ブランドでスタッキング可能な製品が大半なので、大小複数持っていてもコンパクトに収納ができます。

クッカーは、小型のものでも鍋・フタ合わせて1L程度はありますので、湯沸かし程度の簡単な調理から、ポトフやスープ、鍋料理などの幅広い料理ができます。大小さまざまなタイプがあり、使用人数や用途によって選べます。食器としても使えますが、ただ調理後は容器が高温になっているため、注意が必要です。たいていの場合はクッカーセットになっているので使う際は調理用と食器用で分けるか、シェラカップなどの別の容器を用意する方がおすすめです。

飯盒(はんごう)は炊飯用のクッカー

飯盒(はんごう)は、アウトドア用の携帯用炊飯器でクッカーの一つになります。飯ごうというと黒いソラマメ型でつり手がついているアレで伝わることも多いかもしれませんね。熱伝導率の高いアルミ製で、他のクッカーに比べ蓋がきちっと閉まるので、内部にしっかり熱・圧力がかかり、水分を飛ばし蒸らすことが容易にできるので、おいしいご飯が炊けます。

メスティンとは?

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メスティン(messtin)は、本来の意味は「飯盒(はんごう)」の英語読みになりますが、スウェーデンのアウトドアブランド「trangia(トランギア)」が製造するアルミ製飯ごうの商品名「メスティン(Mess Tin)」があまりに有名で競合もいないため「メスティン=トランギア メスティン」と認知されるようになっています。
「トランギア メスティン」は長方形型で一般的なクッカーに近い形状になっており、折りたたみ式のハンドル(取っ手)付き。(固形燃料で半自動炊飯ができる!)炊飯のしやすさはもちろん、パスタやスープなど他の料理も幅広くこなせるため大変人気です。また、アルミ製は力を入れて容器を洗うと変形してしまう可能性があるので、長く使いたい方は焦げ付き防止にテフロン加工を別途施すこともあります。

シェラカップは調理ができる食器

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シェラカップ(Sierra cup:シエラカップ)は、金属製の登山・アウトドア用カップで、簡易的な調理道具や食器として利用されます。

底が円形になっている円錐台(えんすいだい)の容器にハンドルがついている形状で、フタはありません。オーソドックスなシェラカップは、容量300mlですが、50ml~900mlまで大小さまざまなものがあります。素材はチタンやステンレス製が一般的で特にチタン製が人気。チタンは頑丈で錆びにくく強度があるので、アルミのように変形しにくく長く使え、焦げつきもゴシゴシ洗うことができます。熱伝導率が低いので、スープなど熱い料理を入れても容器が熱くなりにくいという特徴があります。また、300mlシェラカップは一人分の料理をよそるのにもちょうどいいサイズなので食器としてよく活躍してくれます。

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シェラカップの特徴はその万能性。食器としてはもちろん、ほとんどの製品には細かい目盛りがついているので計量カップとしても使え、直火が可能なので目玉焼きやベーコンを焼く程度の簡易調理もできます。熱が伝わりにくいので、炎から少し高い位置でじっくり容器全体を暖めましょう。蒸したり、保温したい場合は、フタがないため別途専用のモノを購入するか、天然木で自作するのも愛着が出ていいかもしれません。また、アルストの風防代わりに使ったりもします。

また、シェラカップはとても軽くスタッキングも可能、ザックに付けたカラビナ(開閉可能な金属リング)に引っ掛けて持ち運ぶこともできるので、パッキングにも困りません。収納できる量・重量に制限があるアウトドアにもってこいのアイテムですね。ハンドルが折りたためるタイプもあるので、ザック収納する場合はそちらの方がよいかもしれません。

あとがき

以上が解説となりますが、何となくでもそれぞれの向き不向きがわかっていただけたらうれしいです。どれを持っていなくてはいけないとか、どれを持っているのがえらいというわけではありませんので、自分の使いやすさやどんなアウトドアライフを送りたいか、見た目や機能で「これカッコイイ!」「これ使える!」と思えるモノを選ぶものいいですね。アウトドアの料理はどんなものでも格別に味わえるので、そんなサポートにお気に入りの一台を選びましょう。

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