濡れた足の水滴をしっかり吸水してくれる珪藻土バスマット。布製のバスマットでは取り切れない水分も、スーッと素早く吸い取ってくれて、あとはサラサラの心地よさが人気ですよね。そこで今回は、珪藻土バスマットのおすすめ品や選び方、お手入れ方法などをご紹介いたします。
珪藻土は植物プランクトンの化石
珪藻土(けいそうど)は、「珪藻という植物プランクトンの化石」のことです。耐熱性・調湿性・吸水性に優れ、吸収した水分は、すぐに発散する速乾性も持ち合わせているので、昔から七輪やレンガ、現在はバスマットや水切りマットなどの日用品から建物の壁材や内装材などの材料として利用されています。
珪藻土バスマットのメリット・デメリット
珪藻土バスマットのメリットとして、真っ先にあげられるのが「吸水性」の良さです。珪藻土にはナノサイズの微細な孔が無数に存在しているため、その孔が風呂上がりの足裏の水分をスーッと瞬時に吸い込んでくれます。タオル地やマイクロファイバーなど他のバスマットでは味わえない独特の心地よさが魅力の一つです。吸収した水分は日陰に立て掛けておくだけですぐに発散する速乾性も持ち合わせていて、水分がフローリングや床に届いて濡れてしまう心配もほぼありません。また、布製バスマットのように頻繁に洗濯する手間もいらず、手入れが簡単なのもうれしいポイントです。
一方、デメリットとしては、汚れが落としづらいことが挙げられます。水洗い・洗濯ができないため(一部可能なものもあります)、汚れたり、吸水性が落ちた場合には、塩素系漂白剤で拭いたり、紙やすりで削ったりする必要があります。また、珪藻土は石なので、冬場になると冷たいこと、落としたり強い衝撃を与えると割れてしまうことも気になる点の一つ。最近は、洗濯ができたり、冷たくならないソフトタイプの珪藻土バスマットもありますので、気になる方はそちらがおすすめです。
珪藻土バスマットの種類・選び方
ハードタイプかソフトタイプ
珪藻土バスマットには、主に「ハードタイプ」と「ソフトタイプ」があります。ハードタイプは、珪藻土にパルプ繊維や消石灰などを混ぜて成形したタイプで、吸水性や速乾性に優れています。また、天然素材の質感を生かしたシンプルでスタイリッシュなデザインも魅力の一つです。ソフトタイプは、珪藻土のパウダー状にして使用しているタイプで、ハードタイプと比べると吸水性・速乾性は劣るものの、冬場冷たくならず、クッション性があり、洗濯ができたり、ロール状に収納も可能など、使い勝手の良さが特長。また、柄やデザインも豊富でインテリアに合わせて選べるのもポイントです。
サイズと厚さ
珪藻土バスマットは、サイズが大きいほど吸水性も増すため、使用人数に合わせて選ぶのがおすすめ。一人暮らしなら小さめ、家族で使うなら大きめ、サイズ表記は各メーカーにより異なるので実際にサイズを確認してから購入しましょう。また、板タイプは、サイズが大きくなるほど重くなるので、大きなサイズだと取り扱いが大変な場合は、2枚並べるのもいいでしょう。
保護シート・滑り止め付きがおすすめ
プレートタイプの珪藻土マットは、そのまま設置すると床を傷つけてしまう可能性があるため、保護シートや滑り止め付きのモノを選ぶのがおすすめです。またバスマットが滑ると危険ですので、ソフトタイプの場合も滑り止めが付いているものか、ついていない場合は滑り止めシートを別で購入しましょう。
品質・安全性の検査・認証を受けているか
2020年頃、中国を中心とする一部の海外製の珪藻土製品へ石綿(アスベスト)が混入していた問題が起こったこともあり、安全性に不安がある方もいるかと思います。今現在は、厚生労働省が輸入前に珪藻土製品に基準値を超えるアスベストが含まないことを検査させるよう義務づけしているため、原則このような問題は起こりません。
ただ、品質や安全性が気になる方は、第三者機関での検査や認証を受けている商品を選びましょう。例えば、石綿を一切使用していない「日本珪藻土日用雑貨製造協会」の認定商品や、国際的な検査・認証機関「SGS」の認証マークが付いた製品などがおすすめです。
おすすめ珪藻土バスマット
soil 珪藻土バスマット light
珪藻土バスマットといえばコレ!というぐらい人気の「ソイル」の日本製珪藻土バスマット。良質な日本産の珪藻土を使用し、伝統的な左官技術を用いてつくられる珪藻土バスマットは、他と比べて吸水性と速乾性が段違い。また、パルプ(紙)繊維を混ぜて成形されているので、軽くて割れにくく、扱いやすいのも特長の一つです。
フジワラ化学 NEW足乾バスマット

建材などを取り扱うメーカー「フジワラ化学」の日本製珪藻土バスマット。珪藻土の吸水性と速乾性はそのままに、水洗いや天日干しによる殺菌消毒もできるので、カビなどの心配も少なくいつでも清潔に使えるのが特長。
なのらぼ 足快バスマット レギュラー
珪藻土アイテムシリーズ「なのらぼ」の日本製珪藻土バスマット。素早い吸水性と消臭機能を持ち、なによりレギュラータイプ以外にもサイズや柄、色が選べる豊富なバリエーションがポイント。インテリアやお好みに合わせて選べます。
Latuna(ラチュナ) 珪藻土配合ソフトバスマット
文房具や事務用品を取り扱う「キングジム」の生活雑貨ブランド「Latuna(ラチュナ)」のバスマット。ソフトタイプなので、やわらかなふみ心地で、お手入れも簡単、丸めてしまえるのもうれしいポイント。好みのサイズにカットもOKなので、傘立てやペットの水飲み器の下に置いたりすることもできます。
BOOMIE 王様のバスマット 珪藻土入り
千葉県にある生活雑貨を取り扱う会社「オリジンツリー」が展開するブランド「BOOMIE」の珪藻土入りバスマット。従来品よりも吸収力が2倍の改良版。驚きの吸収速度で濡れた足が即さらさらに。省スペースな一人暮らし向けの40×60サイズとファミリー向けの50×70サイズの2サイズに、おしゃれなデザイン、豊富なカラーバリエーションから選べます。
珪藻土バスマットのお手入れ方法
メンテナンスは「日陰干し」と「ヤスリ掛け」
普段のお手入れは、使用後に日陰干しをして、十分に乾燥させること。日が当たらない場所に立て掛けておくだけで乾くので、洗濯する手間がなく、メンテナンスも手軽です。天日干しOKな商品もありますが、そうでない場合は割れや反りの原因となりますので気を付けましょう。
汚れやシミが付いた場合は、キッチン用漂白剤(塩素系)で落とすのが有効です。漂白剤を水に浸した布巾につけてシミ抜きの要領でトントンと叩くようにして汚れを落としましょう。カビがついてしまった場合も同じです。
それでも汚れが取れない場合や吸水性が落ちてきたときは、目地の細かいヤスリで表面を軽くヤスリ掛けをしてあげると汚れも落ちて吸水性も復活します。その時は、削り粉がたくさんでるため、珪藻土の小さな孔にたまらないように、掃除用のブラシや刷毛を使って取り除いてあげましょう。
珪藻土は再利用もできる
珪藻土バスマットを使わなくなった場合や割れてしまった場合は、金づちで適当な大きさに叩いて割って、軽くヤスリ掛けすればコースターや水きりマットなどのキッチン用品、石鹸置きなどのバス用品として生まれ変わることもできます。また、細かく砕けば消臭剤や室内調湿材として利用することもできるので、使い終わった時、使えなくなった時も無駄にならずに済みますね。





